事あるごとにMac PCの左上、
フロッピーディスクの形をした部分のクリックを繰り返す。
一体何度の「上書き保存」をしていたことだろう。
ぼくが心配性ということもあってか、1日に50回はくだらない。
月末に修論中間発表を控えていた大学院生の日常あるあると言ってしまえばそれまでだけれど。
そんな感じで大きな変化のなかったちょっとこの間まで。
しいて言うならコーヒーがHOTからICEに変わったこと。
ついに柔道の黒帯(初段)を修得したということくらい。
そんな日々に突然訪れる一事。
ぼくにとっては、ドラマティックな晴天の霹靂。
まさかあの方からこんなことを言ってもらえる日が来るなんて…
「和のように”パス”とコントロールが出来るPGがほしい」
……初対面は高校1年のとき。
バスケット人生で初めてとなる全日本代表PGとの出会い。
国体の強化練習のため山口に来てくださり直接指導もしていただいた。
ディナイの練習時「もっと脚を動かせ!」とぼくだけ指摘され何度もリピートさせられた。
その後、進学先にと当時その方がみられていた大学を考えたときは、
人づてだが「あの兄弟はパスが出来ないから要らない」と断られた。
予想していたことだったのでそれほど落ち込むこともなかったが、
自分の下手さ、実力のなさについては考えさせられたこの一件。
その後は大学時代に訪れた草バスチームで偶然再会し一緒にバスケ→打ち上げを楽しんだり、
JBL時代には何度も苦い汁を舐めさせていただいたり、直が山口国体のときにお世話になったり。
何かとご縁を感じることの多かったお方。
そして、最初の出会いから18年経ったいま…
ようやく、あの“小野秀二さん”から褒めていただいた……。
PG冥利に尽きるいくつかの言葉とともに。
あの瞬間の感情は忘れられない。
まさに強烈な記憶の上書き。
リリースされました通り、
B.LEAGUE初年度に「アースフレンズ東京Z」でプレーさせていただくことになりました。
小野HCの言葉にはもちろん、何度も声をかけていただいた球団社長、
アースフレンズを応援するすべての皆さまの期待に応えられるよう、
覚悟を持ってプレーすることを約束します。