「おしっ、ギリギリセーフ!」

シャワーを浴びるとヒリヒリ痛い。
日差しで焼かれた首筋が証明するように、ようやく夏らしいことができた。

8月最後のオフ日だった昨日。
朝方に突如降り出した雨に一瞬「中止」の二文字がてるてる坊主の脳裏をよぎる。
しかし日頃の行いの賜物か、そこから奇跡的に好天へと転じ、
予定通りに新舞子の浜辺に海坊主が打ち上げられた。

その後は三重県の某所へ。

名古屋のベストフレンド「ケンタマン」が緊急参戦したアームレスリング大会の応援のため。
趣味のベンチプレスではMAX160キロ。
腕相撲では人生で未だ負けなしの最強の素人ケンタマン。

大会2日前…

ケ 「どうてぃよっかなぁ…」 ←舌足らずな感じ
Kaz 「っていうか出るしかないでしょ!」
この一言が決定打となりなんとかエントリーしてくれた(笑)


さて、そんなこんなで会場に到着。
「なんともまあ……。」
眼前にはイメージと大きくかけ離れた空間が。
そこは狂った観衆が平気でヤジや罵声を浴びせる闇の地下闘技場。

奥の選手

そんな異様な空気の中でも表情一つ変えずに次々と屈強な男達をなぎ倒していくケンタマン。
その勝ち方は、まさに「あれよあれよのうちに」という形容にふさわしいものだった。

奥の選手

ちなみに右腕にはインザペイントのシューティングサポーターが着けられている。
もちろんバスケは未経験(笑)

手前の選手

そして、迎えたファイナル。
相手は1回戦から準決勝まで圧勝で勝ち進んだプロの大会にも出場している経験選手。
対するは、握り方もよく知らない素人のケンタマン。

そして……
3秒後には観衆から沸き起こる拍手に対しペコリと謙虚に頭を下げるケンタマンの姿が。
わずか0,1秒での瞬殺勝利だった。

やっぱり、この男、次元が違う。


名古屋に来てからこれまで2年間いろんなことがあった。
楽しいことも辛いことも。けれど気づけばいつも周りにはケンタマンがいたように思う。
だからだろうけど、ぼくはいろんなケンタマンの姿を知っている。

「お前、全然活躍しねぇもん。」なんて言っても毎回のホームゲームに来ているケンタマン。
「だりぃなぁ…」とか言いながら本当に1人で栃木まで試合を応援に来てくれたケンタマン。
誕生日に電話で両親に「生んでくれてありがとう…」と伝えて泣いてしまったケンタマン。

ただ、それでも昨日ほど格好良く誇らしいと思える姿は一度も見たことがない。
本当に感動をありがとうございました。
これからも”LOVE BENCH”でいきましょー。