「起きりーよ!」
まだまだ安逸なまどろみの中。
眠気と好奇心を天秤にかけようとした矢先、カミさんに力づくで叩き起こされた。
bj琉球ゴールデンキングスが悲願のチャンピオンリングを獲得した翌朝、
運よく雲が切れ澄みきった天空に月と太陽が織りなす神秘の黄金リングが出現した。
史上まれにみる金環日食。
名古屋ではなんと平安時代以来、実に932年ぶりの観測になるらしい。
間違いはなさそうだ。
こりゃ一生に一度拝めれば幸運な世紀の天体ショー。
ならば文字通りこの目に焼きつけるしかない。
男は黙って肉眼!
特に金環が現れた数分の間はジッと凝視。
そして…。
今シーズンこそは…
どこまでご利益があるかは定かじゃない。
なんせカーペットに寝転がって眠気にあらがいながらの願掛けだから。
ただ、不思議とその輪郭の浮かぶ東の空を見上げていると目標がより明確になった気がした。
とにかく今日から始まった本格練習に向け、気合の入る朝になった。