Albuquerque Thunderbirdsのトライアウトはシンプルではあったけれど、
体力的にも難易度的にもこれまでで一番しんどいものでした…。基本的には80名の選手を身長順に10チームに分けて2日間同じチームで試合をするだけ。
(ちょんまげは前から8番目だったので“チーム8”という分け方)もはや毎度のことだから今さら大した動揺もしなかったけれど、
今回のメンバーくじでも天性の博才の無さを発揮して大ハズレを引いてしまう。
我が“チーム8”のメンバーを簡単に紹介すると、1人目は、
トライアウトで一番同じチームにいてはならない全部自分でやってしまう厄介タイプのPG。ノーマークにも弱い貧弱なビッグマンが2人。そして、その他2人と、1人は行方不明…。
さあ、どうなるものか…。
トライアウトの日程は2日間で40分間の試合を計5本も行うというハードなもの。
ただでさえホコリでめちゃくちゃコートが滑り余計な体力を奪われてしまうのに、街自体が富士山の5合目ほどに位置するため空気が薄くてすぐに息が切れてしまうという、
アルバカーキーの広大な大自然をも相手取って戦わなければならない過酷なトライアウト。
けれど、これこそがこの2年間僕が腹を鳴らしながら待ち続けてきたモノ。
自分のすべきことは、ただチームに入るために集中してやるべきことに全力を注ぐだけ。オープントライアウトごときに泣き言を言っているような選手は絶対に受からないから。
とにかく真剣に受かりたい。そして、チームに入りたい…。
5試合をこなした時点でトライアウトの全日程は終了。
案の定“チーム8”の戦績は0勝5敗という情けない結果に終わってしまったけれど、個人的にはここでも練習の成果を爆発させ十分にアピールをすることができました。
途中、心臓がぶっ壊れそうになったりへばったりで体力的には相当きつかったけれど、
一見マイナスにしか見えない条件をプラスに変えていく作業は案外楽しかった。トライアウト終了後にヘッドコーチとアシスタントコーチから、
コートビジョンの広さ、スマートさ、アンセルフィッシュなところ、クイックネスなど、こっちに来た日本人選手なら誰でも言われるような内容でとりあえず褒め殺された後、
「お前は今回のトライアウトのトップ10の選手の中に入っている。」
「絶対にDリーグでプレーするべきレベルの選手だ。」と素直に喜べる言葉もかけてもらうことができました。
チームとの契約については去年のロスター選手がどれだけ戻ってくるのか、
NBAからどこのポジションに選手がおりてくるか次第で、まだ何も答えられないらしいので、とりあえず僕にできることと言ったら太陽とお月様に向かってお祈りを捧げることぐらい。
そして、週末に最後の目的地サンアントニオへ行き、少しでも可能性を広げてくるだけ。