「もう終わり!?」
100人弱いた選手のほとんどが、皆一様にきょとんとした表情を浮かべながら佇ずんでいた。Austin Torosトライアウトは今まで受けてきたトライアウトの中で一番短いものでした。
午前中は主にアップ、シューティングドリル、1対1、3対3などをこなし、昼休みへ。午後のゲームからしっかりアピールしていくぞ!と見事なまでに高を括っていたら、
その午後も何と5分ゲーム5本のわずか1時間ほどで終了してしまいました…。
「しまった……。」
トライアウト終了後、駄目元でコーチのところへ歩み寄り自分のことを尋ねてみる。
「NBAから俺ぐらいのサイズのガードがやってきたらどうやってマッチアップするんだ?」2mくらいの身長の彼の口から出た言葉。
「気合で!」
思わず日本語で言ってしまいそうになったけれど、実際はただ口をもぐもぐさせるだけ。
この聞き慣れた言葉に返しは不要。ただそこに隠れた真意を知りたかっただけだから。
流れる空気と自分の手応え、今までの経験とをリンクさせると大体のアタリは弾き出せた。要は、今回は全くアピールができていない。それだけのこと。
とりあえず昨日、再びアルバカーキーの友人宅へと戻ってきました。
あとは吉報を信じて待つしかないので待つだけです。常に準備だけは怠らず。そして、笑顔も忘れずに。
これにて渡米前に予定していた「トライアウトの旅」全日程が終了しました。
やりきれたこととやりきれなかったことを含めて自分にしては頑張れた方かなと思います。
トライアウト期間中はいつにも増してたくさんの方から応援メッセージを頂きました。
不思議なものでここでは日本語の言葉の1つ1つにいつにも増して魂のようなモノを感じ、何の根拠もないのだけれど自分の中の日本人的な何かが揺さぶられたような気がしました。
ただ、寂しいだけなのかな(笑)。
何であろうと本当に心から感謝しております。ありがとうございました。
ここから必ず本当の勝負のステージににいけるのだと信じて頑張りますので、どうかこれからも引き続き温かく応援していただければ幸せです。