めでたい日でした。
なにかを犠牲にしたから、せざるを得なかったからこそ手に入れることができたこの日。「怪我をしたのはこの日のため。」
人はこんなにも自分勝手な都合のいい解釈ができる生き物なのかと思いました。
膝の怪我は偶然の事故ではなくて神様か誰かのお導きだったのかな?
そう思うことが果たして正しいのかどうかは分からないけれど、少なくともそう思った方が僕の人生はもっと幸福なものになるのだろうと思います。
たとえそれが能天気な考えだとしても。
先週末に我が長男と花嫁さんによる結婚式が名古屋で行われました。
当初、出席できないだろうと予想されていた僕も怪我のおかげで出席が可能になったため、生まれて初めての結婚式に自分ができる精一杯のおめかしをして行ってきました。
兄ちゃんと花嫁さんにとっては一生の宝物となるこの結婚式。
僕らがどんなに努力しても決して真似することのできない2人だけのオーダーメイド。当日、晴れの舞台を祝福しようと駆けつけた親戚や友人などは皆、
新郎新婦の晴れ姿を見て心から喜んでいる様子で、それを見て自分まで嬉しくなりました。
久しぶりに集まった皆からは本当に笑顔が絶えなかった。
親戚の婆ちゃんの葬式のときや、母ちゃんの葬式のときには当たり前のことだけれど、
皆、泣いていたから。
悲しいことで集まるのは嬉しいことじゃないけれど、
嬉しいことで集まるのはこんなにも幸せな気持ちになれるものなのですね。式の中盤、兄ちゃんが所属するジムの会長によるパンチ効きまくりの暴露スピーチや、
悪友たち数名による力任せな余興で最大の盛り上がりをみせていたところ、新郎新婦から翌日に誕生日を迎える親父にサプライズでプレゼントが手渡されました。
2人から渡された53回目の誕生日プレゼントは回転式の小洒落た写真入れで、
そこには今までの家族とのたくさんの思い出が写真集となって回っていました。
突然の誕生祝い攻撃にも最初は全く動じず得意のオヤジギャグで応戦していた親父。
けれど、次の瞬間!突然みんなの前で親父は思いっきり泣きだしてしまいました。涙の親父の視線の先には1枚の写真の中で2人仲良く笑う母ちゃんと親父がいました…。
そんな親父の姿を見て親戚や友人も泣いていました。
親父は垂れ目に見せる変装眼鏡を装着したままだったけれど関係ありませんでした。
式の終盤、その親父による新郎新婦へのスピーチが行われました。
そこにはいい意味で空気を読まず、そして、僕らの期待をも絶対に裏切らない、いつもの親父のセンスがこれでもかというほど炸裂していました(爆)。
兄ちゃんと嫁さん、僕らや友人は椅子からひっくりこけてただただ大笑いするだけ!
やっぱり親父は、天才やった。そして、中川家にはやっぱり笑いが似合うな。
生まれて初めての結婚式は笑いと感動が激しく交錯する最高な空間となっていました。
兄ちゃん、エリちゃん結婚おめでとう。お腹の子供と一緒に末永く幸せになってくれ。
俺、ホントに行けてよかったわ。
膝の方は順調に良くなっています。
今は仙台の知り合いのドクターのところで本気で治しているところです。僕がすべきことはとにかく今を懸命に。それだけです。