「和さん、PGになりたいんすけどどうしたらいいすか…?」

あれは僕が大学を卒業してまもない頃。

2度目の渡米前に、日本で24歳以下の代表活動をしていたときのことでした。
遠征先のホテルで同じ部屋だったグロイ顔をした彼が、
ぶっきらぼうにもこんな難題を突きつけてきたのでした。

同じ関東1部の大学に通っていた彼とは、

試合会場で何度か顔を合わしているうちにいつの間にやら親しくなり、
プライベートでもよくつるむ仲になりました。

そんな気心知れた関係のはずの彼が、このときばかりは、

未だかつて見たことのないほど真剣な面持ちで僕に尋ねてきていました。
彼はただでさえイカつい表情を
さらに険しく歪ませていたので凄いことになっていましたが、
何よりもその一直線な眼に圧倒されてしまった僕は、
こいつは中川道場の門を叩いてきとると誤認!?してしまいました(笑)

当時の僕もPGについては試行錯誤の多い見習いの身であり、

(もちろん今も厳しい道程の途中ですが…)
僕が偉そうに彼に教えてやれるほど経験も実力もなかったはずなのですが、
突如現れた門下生?の出現に
完全にいい気持ちになってしまった師匠気取りの男は、
気がつけば偉そうに御託を並べあげていました(笑)

そして、更には、

「プロというものはな…」
といった具合に、聞かれてもないことまでひと講釈たれていたのでした(爆)

こうしてその後も彼とちょっとばかりの修行の日々を過ごした僕は、

再びアメリカへ行ってチャレンジ。
彼はというとbjリーグドラフト1位指名で富山グラウジーズへ。

もうすでにお分かりだと思いますが、その彼というのは呉屋貴教選手☆

富山グラウジーズのスターティングポイントガードで、
今月、週間MVPにも1度選ばれている選手です!

そして、今週末はいよいよその呉屋選手率いる富山と対戦します。

僕はまだ怪我が完治していないので試合に出るかは微妙なところですが、
とりあえず今は久々に彼に会えるのが楽しみでしょうがないです♪

さて久々にあいつに会ったらお馴染みの誉め言葉で罵倒してやろう。

「お前ホントグロイね。」
そしたらあいつもちょっとの謙遜をした後にお馴染みの言葉を返してくるに違いない。
二人の絡みはいつもこのパターンだから。

「和さんもかなりヤバイですから!!!」