野生動物のそれとは動機や使用目的は確実に異なるのだけれども、

家の中に無性に自分の<巣>が欲しくなってしまいました。
これまでもの置き場としてしか使われていなかったロフトのスペースを見ていたら、
突然こんな衝動にかられてしまいました。
「ここに巣を作ろう…。」

広々した暖かな部屋で過ごしてると感覚が鈍ってきているように感じることがありました。

それは自分の中で続いている進化の進行をあたかも自分で止めてしまっているような…。
少し大げさかもしれないけれど…ロフト移住計画は、
危険感や緊張感のある環境を再び自分にイメージさせるための<きっかけ>。
背中から羽が生えてくることはおそらく一生ないだろうけれど、
まだまだ自分が成長し進化することができるように追い込まなければと思ったからです。

そして、巣作りの開始。

まるで料理人が冷蔵庫の中の余り物だけを使って上手にツマミをこしらえるように、
ロフトで眠っていた収納物に再び息吹を吹き込む作業を行っていきました。
改造中は楽しいというか気持ちいいというか何とも心地よい時間に身を包まれました。
どうやら人はこんなちょっとしたことで気分転換ができたり自分を切り替えたりすることが
できるようで、何とも器用で便利な造りをしているものだと感心してしまいました。

小一時間ほどの作業を終え、ついに都会の喧騒のど真ん中に僕の<巣>が完成しました。

その後すぐに超至近距離の移住を済ませ、既に数日が経過しました。
やはり予想通りいろんな意味で棲み心地は最高です。
夜中は薄暗い明かりに身が引き締まるかと思えば、
小窓から降り注ぐ爽やかな朝日が最高の朝までも届けてくれます。
さすがに小鳥のさえずりは聞こえないけれど羽の生えていない鳥は十分ご満悦です。

巣での生活は、

自分の中で眠りつつあったあるパーツを再び活性化するための良い起爆剤になっています。
あとは1日も早くここから米国に向けて巣立つだけ。